
ギックリ腰は「突然」じゃない。
松山市の接骨院院長が教える、本当の予防法 スグルはり灸院・接骨院 院長コラム|腰痛・ギックリ腰
「先生、何もしてないのに急に腰がやられました」 外来でこういうお話をよく聞きます。
でも正直に言うと、ギックリ腰(急性腰痛)はほぼ100%、前兆があります。
気づいていないだけで、腰はずっとSOSを出していることが多いんです。体の状態が良い人がいきなり痛みを感じる事は急な怪我など以外はあまりありません。
松山市で鍼灸・接骨院を営んでいる私(院長・酒井すぐる)が、12年間の臨床経験をもとに「本当に効くギックリ腰の予防法」をまとめました。
一般的なストレッチ紹介ではなく、なぜ起きるのかという根っこの話から丁寧に解説します。
そもそも、なぜギックリ腰は起きるのか ギックリ腰の正式名称は急性腰椎捻挫(きゅうせいようついねんざ)。別名として魔女の一撃という不思議な名前がついています。腰まわりの筋肉・筋膜・靭帯などの軟部組織に、急激な負荷がかかって損傷が起きた状態です。
「重いものを持ったから」というケースはよく知られていますが、実際には靴下を履こうとしただけ、くしゃみをしただけで起きることも珍しくありません。なので何気ない動作で痛みが出るので患者さん自身もショックを受ける方も多いです。
その背景にあるのが「筋膜の硬直と体幹の不安定さ」です。
筋膜とは全身の筋肉を包む薄い膜のこと。
デスクワークや同じ姿勢での長時間作業、睡眠不足、ストレスなどが続くと、筋膜は水分を失いカチカチに固まっていきます。この状態の腰に「ちょっとした動作」が加わると、硬い筋膜が急に限界を超えて「バキッ」とくる——それがギックリ腰の正体です。
当院で実践している**MSMメソッド(Mobility・Stability・Movement)**では、この「筋膜の柔軟性」と「体幹の安定性」の両方にアプローチすることで、ギックリ腰を起こしにくい体づくりを目指しています。
①冷えと自律神経の乱れが、腰痛を引き起こす意外なメカニズム
夏に限らず、冷えはギックリ腰の大きなリスク因子です。エアコンの効いたオフィスや車内で長時間過ごす方、冷たい飲み物が習慣になっている方は特に注意が必要です。
冷えが腰痛につながる理由は大きく2つあります。
①筋肉の血流低下
体が冷えると血管が収縮し、腰まわりの筋肉への血流が落ちます。血流が低下すると筋肉は酸素不足になり、疲労物質(乳酸など)が溜まりやすくなります。これが「だるい腰のこり」の正体です。
②自律神経の乱れ こちらが見落とされがちなポイントです。
自律神経には「交感神経(緊張・活動モード)」と「副交感神経(リラックス・回復モード)」があります。寒暖差が大きいと体はこのスイッチをめまぐるしく切り替え続けるため、自律神経が疲弊していきます。 自律神経が乱れると何が起きるか。筋肉の緊張をコントロールする神経系の調整がうまくいかなくなり、腰まわりの筋肉が慢性的に過緊張した状態になります。この「緊張しっぱなしの筋肉」こそが、ギックリ腰の地雷です。
対策のポイント
• 冷暖房の設定温度を急激に変えない(室内外の温度差は5℃以内が理想)、夏でも下は長ズボンが足が冷えずにお勧めです。
長時間のデスクワーク中はお腹まわりを薄手のブランケット等で保温
• 夏でも入浴はシャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯(38〜40℃)に10分以上つかる習慣を。めんどくさいかもしれませんが効果は絶大です。
。②プロが教える、寝るときの腰への負担を減らす「枕の使い方」
腰が痛いのに、枕が関係するの?」と驚かれることがあります。関係大アリです。
腰痛持ちの方の多くは、仰向けで寝ると腰が浮いて腰椎が反りすぎる問題を抱えています。腰椎(腰の骨)には自然なS字カーブがありますが、このカーブが強調されすぎると、腰まわりの筋肉や椎間関節に夜通しストレスがかかり続けます。 仰向けで寝る方へ 膝の下に枕やバスタオルを丸めたものを置いてください。 膝を少し曲げた姿勢(股関節・膝関節を軽く屈曲)にすることで、腸腰筋(ちょうようきん)の緊張が緩み、腰椎の過剰な前弯が軽減されます。これだけで朝の腰の楽さが変わる方が多いです。
横向きで寝る方へ 膝と膝の間に枕を挟んでください。 横向きになると骨盤が落ちやすく、腰椎に回旋ストレスがかかります。枕を膝の間に挟むことで骨盤の傾きが安定し、脊柱への余計なねじれを防げます。イメージとしてはエビの様に体を丸める感じです。
硬いマットレスが良い、は必ずしも正解ではない
「腰が悪いなら硬い床に寝ろ」という話を聞いたことがある方もいると思います。確かに柔らかすぎるベッドは腰を落ち込ませて悪影響ですが、硬すぎても体の凸凹に対応できず、腰の筋肉が常に緊張した状態になります。 目安は「横向きで寝たとき、肩・腰・膝が一直線になる硬さ」。寝ている間も体幹が自然なアライメントを保てることが重要です。体がガチガチになってる方がカチカチのマットレスは辛いと思います。
③患者さんからよくある質問3選
Q1. ギックリ腰になったら、動いた方がいいの?安静にすべき?
A. 昔の「完全安静」は古い常識です。 現在のガイドラインでは、激しい運動はNGですが日常的な軽い動作は続けた方が回復が早いとされています。痛みが強い発症直後(48時間以内)はアイシングと安静を優先しつつ、その後はできる範囲でゆっくり動くことを意識してください。 ただし「動ける」と「正しく動ける」は別の話。体の歪みや動作パターンのクセが残ったまま動くと、再発リスクが高まります。当院では急性期が落ち着いたら早めにMSMメソッドによる動作評価・再発予防ケアをスタートすることをお勧めしています。
Q2. 湿布を貼り続ければ治りますか?
A. 湿布は「消炎鎮痛」であって「根本治療」ではありません。 湿布は痛みや炎症を一時的に抑えるのに有効ですが、筋膜の硬直や体幹の不安定さという「ギックリ腰が起きた原因」を解決するものではありません。 湿布で楽になったからといって油断するのが再発パターンの典型です。痛みが引いてきたタイミングで、セルフケアや専門的なリハビリを開始するのがベストです。湿布も貼りすぎると肌も荒れてしまいデメリットが目立ちます。
Q3. ストレッチをしているのに繰り返すのはなぜ?
A. 「柔らかくする」だけでは不十分なことが多いからです。 ストレッチで柔軟性を上げることは大切ですが、筋肉を柔らかくしただけでは「支える力(スタビリティ)」は育ちません。体幹の安定性が低いまま柔軟性だけ上がると、むしろ関節への負担が増すこともあります。ヨガのインストラクターの患者さんもいらっしゃいます。
当院が「整える」だけでなく「強くなる」ことにこだわる理由がここにあります。MSMメソッドでは、筋膜リリースで柔軟性を取り戻したうえで、体幹・臀部・股関節まわりの安定性トレーニングをセットで行います。
まとめ|
ギックリ腰は「防げる」
ギックリ腰は運の悪い事故ではなく、体からのサインを見逃し続けた結果として起きることがほとんどです。
• 筋膜の柔軟性を保つ
• 自律神経を乱すような冷えや寝不足を避ける
• 寝るときの腰への負担を意識する
• 体幹の安定性(スタビリティ)を鍛える
この4つを日常に取り入れるだけで、リスクは大幅に下げられます。 「最近、腰がなんとなくだるい」「以前ギックリ腰になったことがある」という方は、悪化する前にぜひ一度ご相談ください。
スグルはり灸院・接骨院
松山市南久米町(松山市・東温市・東部町エリア対応)
柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師 4資格保有 
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